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第22話 番外編「おじいちゃんへの手紙」

 

Dear おじいちゃん
僕といとこの宏子は、小さい時からおじいちゃん子、おばあちゃん子でしたよね。
子供の頃はベッタリ甘えてよくおじいちゃんを困らせたものです。
物心ついた時から、何となく母に冷たくあたるおじいちゃんに気づき、
僕自身、家族から離れて暮らすようになったせいもあって、
いつの間にかおじいちゃんと距離を置くようになってましたね。
正直、心のどこかで寂しく思っていました。

 

そんなおじいちゃんの訃報が届いた、あの年の12月2日の夜の事は決して忘れません。

 

その日僕はサポートギタリストとして参加していた「S」というバンドのライブで
渋谷のクロコダイルというライブハウスにいました。

本番5分前、出番を間近に控え緊張でピリピリしている楽屋に母からの突然の電話。

「あんたぁ今、どげしこしちょう?」(訳:何をしているのですか?)
「今ライブ本番前じゃけ、何?」
「ふうん、ライブかぁ‥‥どげしょかの」(訳:どうしましょう)
「なんが?」
「いやぁ‥‥じいさんがの、死んなはったけ」(訳:おじいさんが亡くなりました)

 

ニャ、ニャニおぅ!?

 

「どげしょか」もクソもなかろに。帰らんでどうする。

とりあえず母には「明日朝イチで帰るけぇ」とだけ伝え、そのままライブ本番に。
心乱れながらも、天国のおじいちゃんに聴いてもらえるよう、
僕は一生懸命、魂を込めて演奏しましたよ。
おじいちゃんには届きましたか?

 

そして演奏を終え、狭い楽屋で着替えてる時の事でした。

同じサポートメンバーでサックスプレイヤーのY美ちゃん(20才)が、
ステージ衣装のスカートの下に着替え用のスカートをはき、キツそうにモジモジと
ステージ衣装を脱いでいたのですが、なかなか脱げず、
「えいっ!」と気合いを入れた瞬間、着替え用スカートもろとも脱げてしまい、
パンティーいっちょのあられもない姿に。

「キャ〜〜!」と恥じらいながらその場にしゃがみこむY美ちゃんを見て、
僕はついこう思ってしまったんです。

 

 

「今日はイイ日だぁ。。。」

 

ごめんねおじいちゃん。
プリーズ成仏。

                            つづく

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