第10話 特別企画「特集・あなたの知らない社会」
面接 それはミステリー。
面接 それはサスペンス。
今日は私がかつて遭遇した、身の毛もよだつような恐ろしい面接体験を
いくつか皆さんにご紹介いたしましょう。
そこには、普段は人が立ち入るはずのない
「あなたの知らない社会」が待ち受けていたのです‥
【書籍、ビデオ等のルート配送運転手募集】
月給40万以上!?おぉ、イイねぇ。
練馬の会社だった。
こういう所は意外とキビシイとこが多いんだよな。
キチッとしたカッコで行かんと。
パリッとキメていざ会社へ。
入り口が暗いし、なんかアヤシイ‥‥
いや、こういう時はポジティブに考えよう。
相手のイイ所を見てひたすらホメなきゃ。気分は渡辺篤史の「建もの探訪」だ。
入るとすぐ階段。1階は倉庫兼駐車場になってるらしい。
ウ~ム、実に機能的な造りですねぇ。
2階へ上がると壁一面、天井まで積み上げられたエロ本とエロビデオの山。
‥‥これが‥‥商品?‥‥
え~っと、なるほど~。
この会社はズバリ「世の男性に夢を売っている企業」なワケですね?深いナ~。
「すいませーん」
「は~い」
金髪にギラギラの服、超ミニのホステスぽい女。
あっ、なるほどナルホド。
「配送関係」という、ともすれば暗くなりがちな会社にパッと華やかな女性スタッフ。
従業員への心くばりを感じますねぇ。
「アンタ誰よ?面接?あぁ、自販機詰めの配送かな?じゃこっち来て。」
おまけに実にフレンドリーな方で。
事務所へ入ると、床にバッタリとうつぶせた「お頭つき」トラの皮敷き。
あぁ~、やはり動物を見ると心がなごみますねぇ。
奥にはビリヤード台。
なるほど~「俺は仕事だけの頭デッカチじゃないぜ」てトコでしょうか。
堅くなりがちなオフィスにビリヤード台を入れる事で、とたんに
「遊び心」を感じさせる素敵な空間になりますよねぇ。
「まあ座んなさい」と社長。
ハッ、では。
ソファーもフカフカで。
あ~~座り心地もイイですねぇ~。
「よく来たね」
いや~、社長。
社長も「運送会社の社長」とは思えない非常にファッショナブルな方で。
黒っぽいスーツ、黒っぽいシャツに派手なネクタイのコントラストがさすがですねぇ。
熱心な仏教徒である事をうかがわせる「奈良の大仏」をイメージしたそのヘアスタイル。
そして指には輝くゴールドリングが2本。
何もつけない残り2本の指とのバランスも実にイイ!
一本足りない気もしますが、まぁ小指なんて必要ないですもんね!
「やってくれるかね?」
お断りします。
いくら篤史ファンのワシとは言え、これ以上ホメられっか!
【パーティーグッズの営業マン募集】
おぉ!楽しそうやなぁ。
こういうトコこそ「夢を売る」てカンジの熱い会社だったりするからな、
キチッとしたカッコで行かんと。
パリッとキメて、いざ西東京にある会社へ。
「どうも!初めまして!さ、入ってください」
あ、今度は普通だ!
ここか?ここで決まりか?
スーツにネクタイで都内を駆けるワシを想像。ん~、カックイ!
「じゃあちょっと商品を説明しますからこちらへどうぞ」と地下の倉庫へ。
そこにはパーティーグッズらしき物はどこにもない。
おもむろに虎模様のビキニの上下を取り出す社長。
「これ、ラムちゃんね」
ラムちゃん?
「で、こっちがキューティーハニー」
は、はぁ‥‥
「これは金太郎のまえかけ。コレつけるとホラ、後ろお尻マル見え、ね?」
マル見え‥‥ですね‥‥
「コレけっこうカップルが買っていくんですよ」
‥‥必需品‥‥ですもんね‥‥
「あとここらへん全部チャイナと、こっちの部屋には都内の女子高のセーラー服各種
。
サイズはいろいろだけど、まぁ売れてんのは170cm前後のあたりだね」
‥‥ずいぶん大きいですね。
「男が着るんだから当たり前じゃん」
‥‥そ、そッスよね!当たり前っスよね。
「ここらへんは女性用の下着。
このパンツなんかはホラ、ちょうど真下の部分に穴が開いてんの」
‥‥べ、便利っスね‥‥
「やってくれます?」
失礼します。
ワシにラムちゃんのビキニを持って都内を駆けろと?(←ちょっとうれしい)
だいたい穴の開いたパンツのどこがパーティーグッズなんじゃい!
あ、「乱交パーティーグッズ」か?そゆ事か?
職安に載せる時ちょっと「乱交」の文字をハショった、てカンジ?
ハショるなよ!!
面接 それは白昼夢。
面接 それは幻。
人間社会にひそむ闇にあなたが出会うのは、明日かもしれない‥‥
次回「特集・あなたの知らない社会」
<恐怖!アソコを黒く塗れと迫る面接官!>でお会いしましょう。
それではまたいつの日か!
つづく
(すべて事実を元に構成されています) |